あくびは、ねむくなったとき、つかれがでたとき、たいくつしたとき、それから、部屋の空気が悪くなったときなどにでることが多いようです。
これらに共通しているのは、こういうときの脳(のう)は働きがにぶくなり、通常の活動をしていないということです。 おそらく、これがあくびがでる原因と思われます。 しかし、なぜ、脳の働きがにぶくなると、あくびがよくでるのかについては、いまのところ、まだよくわかっていません。
ここから先は想像になるのですが、たぶんあくびをするときの動作と関係があるようです。 あくびには、大きな口をあけることと、息をはきだすのではなく強くすいこむという、ふたつの大きな特徴(とくちょう)があります。
まず、口を大きくあけることから考えてみましょう。 このとき、ふつうでは動かさないような筋肉(きんにく)を、思いきり動かしています。 つまり、神経(しんけい)を使って脳を強く刺激(しげき)して、にぶくなっている脳の活動を活発にしようとしているのです。
次に息を強くすいこむことによって、新しい酸素(さんそ)をたくさん血液の中に送りこみ、脳をはじめ体の全体を活性化させています。
つまり、あくびは、何かの原因で、一時的ににぶくなった脳や体に、また活動をさせる働きをしているといえそうです。